『ボヘミアンラプソディ』の大ヒットとアイドルの人気、意外な共通点とは

コラム

皆さんこんにちはかさこです。

「ロックなんか聞かない」時代にあいみょんや米津玄師が売れた理由とは

こちらの記事でも述べたように2018年の音楽業界にとってあいみょん、米津玄師、そして映画『ボヘミアンラプソディ』のヒットは大きなニュースでした。

皆さんはご覧になられましたでしょうか。

私はIMAXの劇場で観てきました。

伝記映画に近いものですのでネタバレ気にせず感想を書かせていただきます。

映画の構成としてはQueenの結成から名曲が誕生する過程、天才フレディマーキュリーの苦悩と孤独を順にえがき、最後はライブエイドというチャリティコンサートを完全に再現したライブシーンで幕を閉じます。

この映画を語る上で欠かせないのが、登場人物の見た目から表情、アクションまでコピーといっても過言ではないほどの再現度。

ライブエイドの映像はDVDにもなっていますのでそれを観てから映画を観て頂くとよりそのクオリティに驚きます。


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実際にライブを生で観ているかのようで曲が終わるたびに拍手してしまいそうになりました。笑

ちなみに歌は実際のフレディマーキュリーの肉声に併せ、フレディ役のラミ、マークマーテルというフレディの歌声そっくりな歌手の声がミックスされています。

マークマーテルの動画はYouTubeにあがっているので興味のある方はそちらを是非。

映画がヒットした理由

Queenのファンが満足できるクオリティ

この映画のメインターゲットであったのは当然Queenのファンであった層です。

再現度の高さもさることながら、映画の随所にQueenのファンならクスッとするセリフや言い回しが散りばめられており、そういった点でも完成度の高い映画でした。

映画の初動の多くもこの層によるものであったはずですから、彼らの評価の高さや口コミが広がるかたちでこの映画が幅広い年齢層に観られることに繋がりました。

音楽映画は映画館で何度も観る価値があるから

通常の映画ではリピートする観客はそう多くはありませんが、音楽映画は映画館の大画面と充実した音響システムの大音量で聴けるということ自体に大きな価値があります。

『ボヘミアンラプソディ』の前にもミュージカル映画、『ラ・ラ・ランド』や『グレイテスト・ショーマン』が大ヒットしましたが、これらが観客導入数を伸ばしたのも同じ理由によるものが大きいと思います。

Queenを知らない若年層も楽しめるから

ヒット最大の理由はここにあります。

この映画はQueenのことを知らない若年世代の層にも、前半のシーンでQueenの背景を知ることが出来るため、ライブシーンにはいるころには知ってる知らないに関わらずフレディの心情や背景に感情移入してしまいます。

言うなれば前半は最高のライブシーンをみせるための前菜やスープの役割を果たします。

バンドワゴン効果によるもの

何度か別の記事でも紹介しましたが、人気のあるものに人は集まるという心理的効果をバンドワゴン効果といいます。

行列のできているラーメン屋には並んででも食べたくなるというあれです。

この映画も口コミの広がりがさらに多くの人を劇場へと運ぶサイクルが出来上がっていたのです。

この映画とアイドルの共通点

『ボヘミアンラプソディ』が大ヒットしたこととアイドルが人気になることにはある共通点があります。

それは努力や苦悩の過程、ストーリーを見せることで、共感を生みコンテンツの満足度を高めるということです。

若年層も楽しめるという項目でも説明したように、この映画の前半パートは後半のライブシーンをよりよくみせるための前菜の役割をしています。

より詳しく説明すると、

人は無意識のうちにコンテンツに対して感情のフィルターをかけています。

全然関心のなかったある高校球児のバックボーンを見せられると途端に甲子園がドラマティックに見え、彼をつい応援してしまうことがありませんか?

これは感情のフィルターをストーリーが取り払うからです。

この映画も後半のライブシーンだけで素晴らしい完成度でしたが、そこだけを切り出してもここまでの大ヒットにはならなかったでしょう

アイドルにおいても同様の戦略がとられています。

『モーニング娘。』がその最もたる例です。

『ASAYAN』という番組があったのはご存知でしょうか。その番組の人気オーディション企画に応募し、落選した中で人気のあった5人を集め結成されたのがモーニング娘。でした。

モーニング娘。は手売りCDを5万枚以上売らないと解散という条件のもと活動がはじまりました。

オーディションからその過程を番組内で取り上げたことで、CDは飛ぶように売れ、モーニング娘。も一躍スターになりました。

AKB48等の総選挙を行うシステムもそのストーリーづくりの変化系であるといえます。

こういった手法を経営学では共感マーケティングといいます。

ボヘミアンラプソディのヒットとアイドルの人気はどちらも共感マーケティングが上手く活用されていることにあるのです。

まとめ

『ボヘミアンラプソディ』大ヒットの理由とアイドル人気の共通点にお話しさせていただきました。

今もロングセラー公演が続いていますので、まだ観ていないという方は是非劇場まで足を運んでみてはいかがでしょうか。

コメント

  1. […] […]

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