こんにちはかさこです。
3月1日の日本アカデミー賞授賞式を前に、ノミネート作品(優秀賞以上)が発表されました。
そのなかでも昨年注目を集めた日本映画といえば「カメラを止めるな!」でした。
制作費わずか300万円にも関わらず、話題が話題を呼び、東京2館で上映から全国300館以上で上映される大ヒットとなった今作はアカデミー賞でも作品賞、主演男優賞を含む8部門でのノミネートとなりました。
なぜこれほどまでのヒットとなったのか、私の感想を交えつつ分析していきます。
話題に上がりやすい映画構成
ネタバレはなるべく避けつつお話ししますが事前情報を避けたい方は手を止めてください。
この映画は大きく前半パートと後半パートで分けられ、前半で描いた違和感を後半でネタバラシするという構成。私自身映画に詳しいわけではありませんが、こういった構成自体はそれほど珍しいものではありませんし、漫才でもみられるような典型的な伏線回収パターンだと思います。
ただこの構成は鑑賞後に人と共有したくなる上、落ちのネタバレのしようがないので、話を共有したいがためについ、「面白いから見てみて!」と言いたくなります。
これが口コミとして広がった一つの要因だと思います。
心理的効果
バンドワゴン効果
以前『ボヘミアンラプソディ』の大ヒットとアイドルの人気、意外な共通点とは
こちらの記事でも紹介しましたが、バンドワゴン効果のはたらきもあります。
バンドワゴン効果とは人気のあるものに人は集まるという効果で、行列のできるラーメン屋に並びたくなる心理的効果のことです。
さらにこの映画はバンドワゴン効果とともにもう一つの心理的効果がはたらいています。
アンダードッグ効果
アンダードッグ効果を聞いたことがあるでしょうか。日本語でいうと判官贔屓という言葉がこれに当たります。
マラソンのビリの選手を応援したくなったり、甲子園で地方の公立校を応援したくなるといった弱者を贔屓してしまう心理的効果を言います。
この映画はおもしろいという話題と同時に制作費たった300万円の無名映画という尾ひれがつくことでさらなるヒットへと繋がったと分析できます。
私自身も公開後話題となっていたためこの映画を観ましたが、確かに人に勧めたくなる気持ちがよくわかる素晴らしい作品でした。
ただ一方で前半部分だけみているときは少し気持ちがダレてしまう感じは否めません。たまたま入った映画なら途中で退室していたかもしれません。前評判の大切さも重要ですね。
全体を通して見終わった後は爽快感があるのでまだ観ていない方は後半まで我慢してみていただけたらと思います。
まとめ
カメラを止めるなのヒット理由をみれば弱者の戦略が見えてきます。
共有したくなる話題性さえあれば、弱者であることはむしろ強みになります。
日本アカデミー賞のゆくえとあわせて今後の彼らの活躍にも期待したいと思います。
「カメラを止めるな」は動画配信サービスU-NEXTでも配信していますので、31日間無料トライアルの期間に是非。
追加:カメラを止めるなが話題賞の作品部門を受賞しました!
スピンオフドラマ『ハリウッド大作戦!』がAbema TVで3月2日から放送されるようですので、そちらも楽しみにしたいと思います!
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