こんにちはかさこです。
タイトルの通りです。
お金をかけて作られたメジャーなアーティストと自主制作や小さいインディーズレーベルのCDの値段は大して変わらないという問題について、経営学的にどうなの?というお話をシェアしたいと思います。
資本主義の現在において
アダムスミスという経済学者の市場原理主義に則って言えばみんなが欲しがるものは値段も高くなり、欲しがる人が少ないものは値段が安くなるのが普通です。
国富論―まんがで読破─
しかし、実際のところインディーズとメジャーのCDの値段は大して変わりません。
インディーズで安いCDを販売しているケースは多くの場合、まずは聞いてほしいという狙いから利益度外視で販売しています。(経営学的に言うと度を超えた市場浸透価格戦略)
なぜこのようなことが起こってしまうのか、別の経営学的理論から説明させて頂きます。
メジャーが安いのかインディーズが高いのか
以前、
こちらの記事で書かせて頂いたようにCDはとうに売れない時代になっています。
YouTubeで無料で聴けたりSpotifyのような定額サービスが人気の今、音楽の適正価格はグッと下がってしまいました。
メジャーのCDすら現在では適正価格よりも高いと言わざるを得ないのです。
それでもメジャーのCDはレコード会社がなんとか利益の出る価格に設定されています。
一方のインディーズや自主制作のCDは売れてトントンの状態です。
なぜそんなことが起こるのでしょうか。
それは規模の経済が働くからです。
規模の経済とは
規模の経済を簡単に説明すると大量生産すればするほど費用は低下し収益が上がるということです。
音楽は一度レコーディングしてしまえば、あとはCDという媒体にコピーするだけです。
つまりCDの値段は
レコーディング代+媒体代+コピー代(+利益とその他経費)
から構成されています。
枚数が増えてもレコーディング代は一定であるため、刷れば刷るほど一枚あたりの値段は安くなります。
これがメジャーなアーティストのCDとインディーズのCDの値段が変わらないカラクリです。
インディーズバンドが生き残っていくには?
インディーズバンドは資本主義においては今、同じ土俵にすら立てていないのです。
しかし、収益を上げる仕組みは必ずしもCDだけではありませんし、現在はCD製作の費用をポケットマネーではなくよそから調達する仕組みもあります。
クラウドファンディングがその1つです。
私は今後、音楽を含めアートの多くは大昔のアーティストがそうであったようにパトロンや広告主から出資してもらうというのが主流になると考えています。
詳しくは芸術経営について学んでみてください。
まとめ
CDの適正価格について経営学の視点から考えていきました。
音楽のあり方は現在、過渡期であり今後大きく変化していくと思います。
メジャーレーベルに所属したからといって食べていける時代はそう続きません。
逆に言えば工夫次第でいくらでも利益を出せる時代でもあります。
これをきっかけに経営学を勉強してみてはいかがでしょうか。
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