こんにちはかさこです。
当ブログでも散々お話していますが、CDが売れない時代になり、バンドじゃ飯は食えない、音楽産業に未来は無いと考える方は多いです。
しかし私は今後音楽含め「サブカルチャー」と呼ばれるコンテンツの市場はまだまだ伸びていくと考えています。
今回はなぜ私がそう考えるのか消費構造の変化からその理由をお話したいと思います。
1、コンテンツから体験、そして…
音楽の市場を過去、今、未来という3つのフェーズで区切ると次のようになります。
過去(コンテンツの時代)
音楽はレコード、CD、DVDと様々な媒体でコンテンツとしての価値に対価を払う人がいたことで市場が成り立っていました。
つまりはCDが売れた時代は音源そのものに価値が認められた時代と言えます。
しかし、2000年ごろにインターネットが普及すると、音源は簡単にコピーできるものとなり、コンテンツとしての価値はグッと落ち込みました。
CD売上が1999年を境に減少していることからもそれが裏づけられています。
現在(体験の時代)
ここまでが過去のお話、その後音楽の消費はコピーされない「体験」へとシフトしていきます。
たとえば音楽フェスの動員、市場規模は拡大を続けています。
ぴあ総研のデータによると、2008年のフェス動員数は約151万人、市場規模158億円でしたが、2017年には動員283万人、市場規模283億人まで推移しています。
アイドルのいわゆる握手権商法とよばれるものも「体験」へとシフトした形のひとつでしょう。
別の見方をすれば、アーティストとお客さんの距離はテレビの中からステージの上、そして触れ合える、とだんだん近くなってきています。
未来(人の時代)
ここまでが現在の動きです。こうなってくると次の動きとしてでてくるのが「評価、収益構造の近距離化」です。
簡単に言えば、路上ライブのアーティストに投げ銭を入れるように、直接アーティストに対価を払うという構造へとシフトしていくでしょう。
SHOWROOMのシステムはまさに未来的な構造の先駆けといえるでしょう。
こういった収益方法の変化は同時に評価対象の変化へとつながります。
簡単に言えば、従来コンテンツそのものへの評価、そしてアーティストが提供する場への評価に対し、価値を見出しお金を払っていた構造から、アーティストそのものつまりは「人」へと評価対象が移り変わります。
そもそも音楽市場は小さくなっているわけではなく、収益構造の変化が起きているだけなのです。
まとめ
音楽の消費構造の変化から音楽市場が今後衰退しない理由についてお話しました。
コンテンツ、体験、そして人へと価値がシフトしていく中で、お客さんがお金を払う対象は変化しても音楽という市場全体で考えれば規模は変わらないと考えます。
ただ、アーティスト、そして所属するレコード会社がこのシフトに対応できなければ当然淘汰されてしまいます。
インディーズのアーティストにとってはむしろこの変化はチャンスでもあります。
変化にいち早く対応できる”適応力”を身につけることこそが、今後の音楽業界を生き残る武器になることは間違いありません。
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