今更聞けない!ロックのジャンル分けについて解説します

コラム

こんにちはかさこです。

ロックは長い歴史の中で少しずつ多様化しながら発展してきました。

ですので、一口にロックといっても発展した地域、時代、使用機材や構成などによって便宜的に様々なサブジャンルに分けられています。

パンクやオルタナティブという呼び方は聞いたことあるかと思います。

ジャンルの名前を知っておけば、自分が好きなジャンルが見つけやすくなるため、アーティストの開拓も進みますし、バンドの方向性などもメンバーと共有しやすくなりますので、知っていて損はありません。

というわけで今回はロックのサブジャンル代表的なものを紹介したいと思います!

ロックのサブジャンル

ロックンロール

もともと「ロック」はロックンロールを略したものですが、後にビートルズらが活躍した60年代以降を「ロック」、50年代以前のスタイルを「ロックンロール」と区別して呼ぶようになりました。

R&Bやブルースといった黒人音楽にカントリーやブルーグラスといった白人音楽が融合した音楽で、エレキギター、エレキベース、ドラムというロックの編成はすでに完成されています。

また、ロックンロールの中でもカントリー色のつよいものは「ロカビリー」と呼ばれることもあります。

チャックベリーやエルヴィスプレスリーなど。

ポップロック

サブジャンルとして適切かはわかりませんが、ロックンロールに対しアップビートで歌モノであったビートルズ以降のロックは「ポップロック」(大衆的なロック)として区別されることもあります。

それゆえ、音楽的特徴よりもキャッチーさで区別されるため定義としてはかなりあいまいなところがあります。

ガレージロック

イギリスで隆盛したビートルズ、ストーンズらをはじめとしたロックから影響を受けアメリカで発展したジャンルです。

名前はアマチュアバンドの多くが自宅の車庫「ガレージ」で練習していたことから由来しています。

初期ロックンロールへの回帰的な側面も持ち、シンプルなコード進行の曲が多いです。

一方このころ流行したドラッグのトリップ(幻覚や幻聴)を再現しようという試みも生まれ、これらは「ガレージサイケ」と呼ばれます。

ガレージロックから全米で売れるようなアーティストは出現しませんでしたが、のちに2000年代「ガレージロック・リバイバル」が一種のムーブメントとなり、ストロークスやリバティーンズといったバンドが出現するなど、ロック業界には大きな影響を与えました。

サイケデリック

ガレージサイケの流れから発展し60年代後半に流行したのが「サイケデリック」です。

グレイトフルデッドやジェファーソン・エアプレインをはじめ多くのバンドがサイケデリックの楽曲を作成しており、リボルバー以降のビートルズでも見られます。

録音機器の発展、エフェクターの進化によって表現の幅が広がったことで実験的な前衛音楽の側面も持ちます。

従来の編成に加え、シタールなどの民族楽器などが用いられることもあります。

のちのプログレッシブ・ロック、ハードロックにも大きな影響を与えました。

ハードロック

ロック・ブルースとサイケデリックの融合によって生まれたのがハードロックです。

特にジミヘンドリックスが大音量のディストーションを用いたことで、そのスタイルが定着しました。

音楽的特徴としては上記のラウドなサウンドに加え、長いギターソロ、チョーキングやアーミングが挙げられます。

それゆえエレキギターが主役になりやすく、ジミーペイジ、ジェフベックといったギターヒーローが誕生しました。

 

プログレッシブ・ロック

サイケからさらに前衛的に発展したのがプログレッシブ(プログレ)です。

転調や変拍子など曲構成もより複雑となり、演奏技術が重視されるため、インストや長時間の曲も多く存在する。

シンセサイザーなど当時最先端の楽器も積極的に導入され、まさに前衛(プログレッシブ)であった。

ピンクフロイドやキングクリムゾン、イエスなどがここにあたります。

パンクロック

ガレージロックからの流れを汲み70年代発展したのがパンクロックです。

ハードロックやプログレといった技術至上的な音楽が流行した60年代後半とは対照的に初期のロックンロールを回帰させるシンプルな3コード、ディランからの流れを汲む反体制的な歌詞が特徴です。

クラスが自分のことは自分でやるというDIY(DO IT YOURSELF)をかかげたことで多くのパンクバンドがこの精神を継ぎ、音楽のみならず、ファッション業界にも大きな影響を与えました。

ラモーンズやセックスピストルズ、ダムドなど

ニューウェイヴ/ポストパンク

70年代流行したパンクに、さらにシンセサイザーや民族音楽、レゲエ、ファンクなどを加え、実験的な音楽として発展したのがニューウェイヴとポストパンクです。

この2ジャンルは別物として区別されることもおおいですが、音楽的に大差はなく、同一視されることもあります。しいて区別するなら、シンセ色が強いものがニューウェイヴ、ガレージロックのようにギターの音を前面にだすのがポストパンクとされています。

トーキングヘッズ、ブロンディなど。

グラムロック

パンクとほぼ同時期に発生したのがグラムロックです。

男性でも濃いメイクをし、懐古趣味的なきらびやかな衣装を身にまとうなど中性的なファッションや振る舞いを特徴としています。

ファッションで区別されることが多いため、音楽的には幅広いルーツを持っています。

デヴィッドボウイ、Tレックス、ロキシーミュージックなど

日本独自に発展したヴィジュアル系はグラムロックやハードロックの融合的なジャンルだと言われています。

ヘヴィメタル

ハードロックの流れがパンクのムーヴメントに押される中で、新たな音楽性を求め発展していったのがヘヴィメタルです。

ハードロックとの境界線はあいまいなため、HR/HMと併記されることも多いですが、名称の通りより重厚なサウンドのものはヘヴィメタルと呼ばれます。

またハードロックにくらべ攻撃的な歌詞や悪魔崇拝、ファンタジー的な要素が含まれるものが目立ちます。

ブラックサバス、アイアンメイデンなど

オルタナティヴロック

オルタナティヴ(代替的、もうひとつの)という名称が意味するとおり、70年代の産業的なロックとは一線を画しアンダーグラウンドで発展したのがオルタナです。

反産業的な姿勢をつらぬくバンドをオルタナに区別するため、音楽的にははば広く、グランジ、シューゲイザー、ノイズロック、ローファイなど多様なジャンルを内包しています。

まとめ

時代の流れから順にロックのサブジャンルについて紹介しました。

ロックの歴史は前時代のカウンターとして発展することが多いため、時系列で把握しておくとより楽しめるのではないでしょうか。

また80年代以降も機材の進化、リバイバルムーヴメント(回帰の流れ)など様々な動きがあるためアーティストのルーツを探っていくとおもしろいかもしれません。

日本のロックの歴史については下の記事で少しお話しましたのでそちらもあわせて読んでもらえたらと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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